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公共会館ホール劇場舞台の上手な利用法を考えるブログ

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セロテープはだいたいNG





今日はテープ問題。



今は時期的なもので、

卒業式、入学式の真っ最中。

このような催しの場合、

客席の座席に名札をつける事が多い。



で、気がつくと

勝手に座席にセロテープで名札やら番号やらを

ベタベタ貼っている。


これ、意外とNGな小屋が多い。

もちろんOKな小屋もある。



なにが大事かっていうと、

かならず会館の人間に確認をとってほしい、

ということ。


どこがOKでどこがNGなのか。

座席の他にも

床、壁、ドア、などなど、勝手に貼ってはいけません。

テープはセロテープやガムテープはNGでも

弱粘系の養生テープならOKとか。

もう小屋によって様々です。

かならず確認をとってください。





それなりの会館だと

大ホールの他に

小ホールや客席が無いマルチスペース的な場所もあったりします。

こういう所では特に確認が必要です。

選挙がらみの講演会で

きがついたら壁という壁いっぱいに

選挙ポスターが貼られていた、なんてことが無いように。



ほとんどの会館で、壁にセロテープというのは

NGだと思います。

OKな小屋のほうがめずらしい。



壁に貼りたい、という要望はどこでもあると思うので、

どうしたらいいか会館の人間に相談してください。

大抵の場合、

パネルやサインスタンド、ホワイトボードなど

貼っても良い物などが常備してあるはずです。








会館の中には

文化財、とまではいかないまでも

それなりの価値がある建物もありますし、

古いなら古いなりに大事に使っているからこそ

今があります。



実は舞台上も同じで

場ミリのテープは何なら良いのか。

地ガスリや上敷のようなものをテープでとめる場合など。

それぞれの舞台でルールがあります。

舞台上については、いつか別に書きたいと思います。^^;



とりあえず、どんな事でも、

かならず会館の人間に確認をとりましょう。



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上手(かみて)と下手(しもて)





舞台には舞台用語と呼ばれる言葉がたくさんあります。

私はこの舞台用語を

一般の利用者が覚える必要は無いと思っています。

緞帳(どんちょう)ぐらいなら一般的にも知れ渡っていますし、

「ドン前(どんまえ)で挨拶します」と言えば

緞帳の前で挨拶するんだな、と想像がつきますし、

舞台の端にある幕を袖幕(そでまく)と言いますが、

「横の幕」で十分通用します。



そんな中、

これだけは覚えておくと便利!という言葉が

上手(かみて)と下手(しもて)です。





これは舞台を客席からみて

左側を下手

右側を上手

というのですが、

舞台上で物や人などを動かすとき

非常に便利です。


右、とか左とか言ってると、

いちいち舞台から客席を見て、とか

舞台からみて左、とか

言わなければならないからです。


だいたい場所を決める場合、

場所を決める人が客席にいて、

舞台上で何人かが物などを動かす場合がほとんどと思います。

「もうすこし下(しも)」

とか言うだけで全員が理解できるからです。




おまけの知識ですが、

マイクを何本か使う場合、

マイクには1番、2番、、と番号を振ったりしますが、

基本的には(音響オペレーターの好みによりますが)

下手から1番、2番、3番と置いていきます。

この下手若番というのは基本で、

なぜかというと

音響の調整卓(音響ミキサー)は

舞台に対して正面に、対面するように配置されます。

この音響卓は

左、つまり下手側が1チャンネルになっているからです。

左から1,2,3、とチャンネルがあるので、

一番左の1チャンネルのフェーダーを上げると、

舞台上一番下手の1番マイクの音がでます。

音響オペレーターの視覚上、都合がよいのです。

これがこんがらがっていると、

下手から2番目の人がしゃべりだしたのに、

1番と2番が逆になっていると、覚えていたつもりでも

オペレートが遅れたり、まちがったりするかもしれません。



さらにおまけ舞台用語ですが、

この「逆」というの

「テレコ」っていいます。

語源などはしりません 笑


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舞台のピアノの移動、ピアノの扱い方




ピアノの持ち込み、というパターンはまずありません。

ピアノはだいたい会館のピアノを使う事になると思いますが、

今回はピアノの扱い方。


基本的にピアノには会館の人間以外触ってはいけません。

しかし、現実的にピアノの移動など

お手伝いしていただかないとできない場合があります。

ではどうするのか。


このへんのルールは会館などの施設によって違います。

このブログで書いてあることは全てそうですが、

全国共通ルールというのはありません。

あくまで基本的に、ということを覚えておいてください。

つまり、ピアノは会館の備品なので、

必ず会館の人間に許可を取る、ということです。



ピアノを使う場合、調律師さんがいる場合がほとんどですが、

いない場合も結構あります。

特に気をつけたいのが、調律師さんがいない場合。

学校の行事や発表会的な催しでピアノを使うことも多いかと思いますが、

これが酷い。

勝手にさわる、勝手に動かす。やりたい放題。

会館にあるピアノを学校のピアノと一緒に考えてもらっては困ります。

学校の先生はキモに命じてほしい。



ピアノを動かす場合、かならず会館の人間に許可をとってください。

どこの会館も会館の舞台担当の人間が動かすと思います。

そのとき、1人、ないし2人手伝ってください、などと言って

3人ぐらいで動かすことになるかと思います。

ピアノを動かす場合、なるべく3人で

ピアノの足の場所にそれぞれつきます。

自分が担当する足の部分は何が有ってもぶつけてはいけません。



調律師さんがいるときには

調律師さんが仕切ってくれる場合もあります。

会館の人間、調律師、お手伝いさんで動かします。


ちなみに、動かしたあと、

ピアノの車輪は放射状に開きます。

鍵盤側は外向きにハの字に

逆側は外向きに。

力を均等に外側に分散させるためです。

車輪がバラバラだと、ピアノの音が変わります。

良い音、悪い音は好みなのでどちらが良いとはいいませんが、

ボディーがゆがむので、微妙ではありますが

確実に調律は狂います。

本番中の転換など演出によって時間が無い場合などは諦めることもありますが、、




さて、この辺からピアノに関するルールは会館によって異なりますが、

ピアノの蓋を外す場合は調律師が立ち会う場合に限ります。

調律師さんにはとくに免許などありませんので、

協会に所属しているかどうかなど決まりはありません。

余談になりますが、外人のピアニストが連れてくる調律師さんとか、

某宗教団体の調律さんとか、腕は問題ないのでしょうが、自称調律師さんもいるわけです。

つまり、調律師として責任がとれる方、ということですね。

調律師としてピアノの調律をする場合は

事務室の受付にある提出用紙やノートに記名する場所がほとんどと思います。

業界では宿帳なんて呼んでいますが、そこに調律するピッチなどを記入します。



ピアノの蓋の開閉する場合、

調律師さんが立会いで本番中もいてくれる場合は

調律師さんにお願いするのが良いです。

ピアノの譜面台の出しハケもお願いしちゃいましょう。


調律師さんが立ち会わない場合、会館の人間がやります。

会館によっては主催者さんにお願いする場合もあるでしょうが、

その場合、責任を持って慎重にお願いします。



ピアノの音をPA(音響で拡声)する場合、

業者で入る音響屋さんはマイキング(マイクの設置場所、向き)を

一応相談してください。

一番スタンダードなのは

スタンドのブームをぐいっと蓋の中に突っ込んで

ハンマーあたりの中央にもっていったり、ホールあたりを狙う場合が多いですが、

会館によっては蓋の中に入るのさえNGの場合があります。

このへんは、会館のルールなので従いましょう。

こういう厳しいルールは

過去に問題が発生した場合に追加になっているルールだったりします。

昔やらかしたアホ音響を恨みましょう。^^;



今回はピアノについて思いつくまま書きましたが、

ピアノは舞台備品の中でも特に高価ですし、

楽器というのはそれぞれ個性があり、

後世に残しておきたい大切な財産です。

会館の人間は、その財産の管理を任されているので、

多少神経質にならざるを得ません。

皆様、よろしくおねがいします。


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舞台上でピアノの置く位置




会館などの舞台で行われるピアノ発表会。

舞台の設営で決めなければならない事はたくさんありますが、

出来るだけ最初に決めなければならないのは

ピアノの位置です。



基本的にピアノは舞台上のセンターに置きますが、

ピアノのどの部分をセンターに置くのが正解なのでしょう。



まず、舞台のセンターにあわせるのは大きく分けて3択があります。


1 鍵盤センター

2 ピアノの足がセンター

3 ピアノのハンマーがセンター

以上の3つです。


どれが正解、というものではありません。


また、舞台上の形や反響板を使用した場合など

条件が変わると微妙に変わってきますが、

基本的にはこの3種類。



一番音重視なのはピアノのハンマー位置センターですが、

客席から見た感じだと、わかりづらい事もあります。



客席からみた画的(えてき)には鍵盤センターが自然です。

鍵盤がセンターにあり、奏者の指もよく見えます。

舞台の間口(舞台の横の広さ)によっては

ピアノが上手に寄って見えるという弱点もあります。



なので、一般的なのはピアノの足の位置をセンター、

という場合が多いように感じます。




ちなみに、ピアノの発表会やリサイタルなどのピアノオンリー、若しくはメイン

の催しはピアノセンター、ということで

鍵盤、ハンマー、足あたりをセンターに持ってきますが、

ピアノコンクールの場合、ちょっと変わってくることがあります。


ピアノコンクールでは客席に審査員がいるので、

手や指、演奏者の姿勢などもよく見えるように、

鍵盤センターが基本になります。

場合によっては、さらに上手に寄せることもあるようです。

つまり、ピアノを下手よりに置くと、手元が見える客席は少なくなる、ということです。





さて、横の位置は良いとして

今度は前奥の位置も決めましょう。

ピアノメインの時は反響板を組むことがほとんどと思いますが、

一般的に舞台のツラ(客席側)に行くほど

直接音(ピアノから直接鳴る音)が多くなり、

舞台奥へ行くほど

間接音(反響板などに当たってから聞こえてくる音)

つまりリバーブが多くかかったような音になってきます。



これはそれぞれの舞台や反響板、客席やホール自体の構造によるので

一概には正解はありません。

客席から見ていただいて、前すぎず、奥過ぎない場所で良いと思います。

さらに音を聞いて、リバーブの感じなどを確かめると良いと思います。



もう一歩踏み込んでピアノ位置を決める場合、

舞台をコンコンと叩いて硬いところ(舞台の枕木があるところ)

を探して置いたりしますが、

実際には舞台上にあるコネクターの位置やセリの場所など

ある程度ピアノの位置には制限があります。

そこは、この小屋(会館、舞台)の特徴なんだと思って、

でた音を楽しんでもらえると良いかと思います。


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小屋と小屋付き







舞台業界では

会館、ホールなどの舞台施設を小屋(コヤ)と呼びます。

よく、イベンターやクラブ系の方が使う箱(ハコ)という言い方はあまり使いません。

ハコという言い方は主にキャパ、つまり収容人数、客席の数などを重視します。

あのハコは200人入る、とかこのハコはオールスタンディングだ、などです。

イベンターや主催者の優先確認事項に

お客さんの数、というのは当然気になります。

というか、採算という面でもあたりまえです。


しかし舞台技術関係者にとって重要なのは、

舞台の間口(舞台の広さ)やバトン(舞台うえにある棒)の数のほうが重要なのです。

なので、舞台関係者は「小屋」と呼びます。



コンサートなどで全国をツアーでまわる舞台業者さんは

あの小屋はバトンがセっている(バトンどうしが近い)とか

この小屋は搬入が大変、などと使います。


小屋の語源は知りませんが、

たぶん芝居小屋あたりから来ていると思われます。







ちなみに、小屋付き とは

会館付きの舞台スタッフの事。

ちょっと注意が必要なのは

この「小屋付き」という言い方、すこし蔑称として使うことがある、ということ。

小屋付きの人間が、自虐的に自分のことを小屋付き、と言ったりしますが、

他の人は舞台スタッフには使わないようにしましょう。

普段は主に「会館さん」と呼ばれます。

若しくは、会館の「音響さん」「照明さん」「舞台さん」などといいます。


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